<2023年9月のひとりごと>
マラソンは努力が報われる競技である。学生時代に大した実績の無かった高橋尚子、
野口みずきは共に19分台で走り五輪金メダリストとなった。
高橋尚子は高地トレーニングを強化の基本に据え、標高3000m級の高地で誰にも
真似できない過酷な走り込みを行い、平地でのマラソンを普通の競技に変えた。
野口みずきはハーフマラソンに拘った戦略をとり納得する記録が出るまでマラソンを封印していた。
小さな身体をカバーするためマラソンでは珍しい大きなストライド走法を身に着け成功したが、
それを可能にする強靭な下半身は想像を絶するウエイトトレーニングから生まれたものである。
私たちのチームにもマラソンで奇跡を生む特効薬的な練習がある。
夏の六甲山30Km走とロングインターバル、秋から始まる40Km走とロングインターバルの
セットメニューである。
これらは、42Kmも走り続けるアスファルトに負けない脚づくりと、30Kmからスピードアップする
ネガティブスプリットを養うためのものである。
市民クラブレベルを超えた凄メニューであるがマラソンで奇跡を生む為に必要な練習である。
しかし現在のところ、このメニューを完璧にこなす選手はまだ出ていない。
極度の疲労が伴い、怪我や故障と紙一重のこのメニューを実行できるのは、
どうしても達成したい目標(夢)があり、それに見合った努力を惜しまない選手のみであろう。
以上
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